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学会って何だろう?

ロンドンで、お釣りが間違っていることが2回ありました。

例えば43ポンドを20ポンド札3枚で払ったとき、7ポンドしか返ってこないとか。

単なる間違えのような気もしますが、お釣りを出した直後にさっと引っこんでしまったり、他の作業を始めたりしました。そして、言うとあっさり認めるところが逆に怪しい。。。


まあ考えすぎということにして、本題です。

今日は発表されていることを知らなかった「34学会会長声明」について。
http://www.jsap.or.jp/headline/20110427_34gakkai_seimei.pdf

私はこのような声明が出されてもほとんど読むことはないし、存在にすら気付かないことも多いですが、今回に関してはネットサーフィンしていたら引っ掛かりました。やはり、3.の「国内および国際的な風評被害をなくすため、海外学会とも協力して正確な情報を発信します」っていうのが気になります。

読むと34学会に所属する44万会員が合意しているとはどこにも書いていませんが、合意しているように受け取れます。ただならぬ人が書いたんだろうなあと推測されます。実際私は34学会に含まれる応用物理学会と日本物理学会に所属していますが、この声明は数日前に初めて知りました。

一部の海外マスメディアの不正確な情報のせいで風評被害が広まっているから、それを我々が食い止めるんだ、と書いてありますが、私には何が不正確なのかがよくわかりません。今日本にいないだけに、日本でどのような情報が流れているかを知らないからでしょうが。原発に関しては、核反応などの物理の話でも専門外なうえ、機械、気象、生物、医学など、非常に広い領域をカバーしなければなりませんから、私もマスメディアやネットなどを通じて学習するしかないのです。おそらくこういった声明を出したからには、具体的に何が不正確なのかを示して、間違った情報を流した担当者の首根っこを捕まえて説き伏せてくれるのでしょう。単に情報発信のキャンペーンを張るんじゃなくて、そこまでやってもらわないと、今の危機的状況では納得してくれる人は少ないんじゃないですかね。

それから、「学会って何だろう」と、今更のように考えさせられます。私がなぜ学会に入ったかといえば、会員にならないと学術講演会で発表できないからで、正直それ以上の理由はありません。学術の発展のために専門家同士が意見交換する必要があって、そのために学会というコミュニティーが組織されて、会員が年間約1万円ずつ出し合っている、というものだと思っていましたが。一致団結して風評被害を食い止める団体だとは思いもしませんでした。しかし、同じ学会に属していても大多数の会員とは話をすることもないのに、同じ意見を共有するということがあるとは思えません。

テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

ケンブリッジに行ってきた

イギリスに来て間もないころの話ですが、特に硬貨はぱっと見ても何ペンス(1ポンド=100ペンス)か分からないので、小銭が溜まっていってしまいました。そんなとき、スーパーの自動レジで、支払いが7.29ポンドとでてきました。

「しめしめ、ここで使おう」と思い、先に0.29ポンドの小銭を入れ、最後に10ポンド紙幣を入れたところ、お釣り口から大量の小銭が。

「何故?」と思ったら、お釣り口とは別にある返却口に1ペンス硬貨がコロンと・・・

受け付けてくれなかったのね・・・

小銭をはくどころか、硬貨をフルラインナップでそろえたところで、本題です。


先日、かの有名なケンブリッジ大学のあるケンブリッジに行ってきました(観光です)。

ケンブリッジ大学といえば、かのニュートンがいたという名門で、83名のノーベル賞受賞者を輩出(「地球の歩き方」より)した大学です。最近だと、ホーキング氏などがおります。どんなところだろうと行ってみましたが、ことのほか良いところでした。

とりあえず写真を。

DSCN1838_convert_20110506062212.jpg
キングスカレッジ

DSCN1872_convert_20110506061940.jpg
セントジョンズカレッジ



とても大学とは思えない佇まい、美しい自然の風景。

「おれもこんな所で研究すれば宇宙を語れそうな気がする」などとほざいてみたくもなります。

中心部には町の規模からすると大きめなアーケード街もありました。
筑波もこうなれなかったのか?(さすがに無理か・・・贅沢言っちゃいかん)

大学に興味がなくても、町並みと自然が良い具合に融合していて、観光地としてお勧めです。僕はコッツウォルズより好きです。自然の美しさに加えて、文化的な香りがどことなくするんです。博物館等には行けませんでしたが、町と大学の中を歩くだけでも、十分堪能できます。ロンドンから1時間弱で着きます。ロンドンにご旅行の際は足を運んでみてはどうでしょうか?

ロンドンに来てからまともな物理ネタをほとんど書いていませんが、せっかくなのでロンドンならではのネタをということで、本格的なネタをご期待の皆様、何卒ご容赦ください。

テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

そんな理不尽な・・・

震災に原発事故が重なったため、これまでのような冒頭のこぼれ話などを書かずに、ネタも無関係な物理ネタではなく原発関係で何回か書いてきましたが、通常に戻ることにします。どう考えても事態が落ち着いたとは思えませんが、私自身専門家でもないのでろくなことは書けないし、専門家でも情報が少なくて判断できないことが多いようなので。

さて、まずはこぼれ話(かなり長いです)から。

研究所の私の電話に留守電が入っていました。それを聞くためには、まず音声ガイダンスに従って設定をしなければなりません。イギリスの研究所なので音声ガイダンスはもちろん英語です。

音声ガイダンス:「まずは4-10桁の暗証番号を設定し、ボイスメールを登録し、…」

フムフム。なるほど。

「Press 8 key in your options.」

あれ?さっき4から10桁って言ってたはずなのに。聞き違えたかな。まあいいや、8桁の暗証番号にしようと思っていたから。(8けたの番号を押す)

「Press 7 key in your options.」

??????????????????
いったい何をさせたいのだ、この音声ガイダンスは?
まあ、仕方がない。(7桁の番号を押す)

「あなたの暗証番号は********と設定されました。」

なぜ2度も聞いたのだ?
しかも、私が入力したのと微妙に違っているではないか・・・

ここからはわけが分からず、挙句の果てには音声ガイダンスに従っていたはずなのに、全然関係のない人に内線をかける始末。

呆然とした後、もう一度トライして、ようやく分かりました。

“8”を押してから、暗証番号を入れろっていうことね。

“key 8”っていってくれよ、と思いつつも、イギリス人には普通に通じるわけだし、そのくらい分かれよ、って話ですかね。


さて、本題です。
今日のは、ほとんどグチです。

アメリカ光学会(と日本語でいうんだろうか)のOptics Lettersという論文誌に投稿していた論文が掲載拒否と判定されました。

それなりに権威のある論文誌には「査読」という制度があって、論文誌の編集者が投稿された論文を別の専門家にまわし、新規性があるかどうか、科学的に正しいか、などを判定してもらって掲載の可否を判定するわけです。逆に言えば、査読付きの論文誌に掲載されている論文は、第3者の専門家の審査をパスしているということになるわけです。

要するに、私たちの提出した論文は審査に通らなかったわけですが、どうして掲載拒否なのかの理由が査読者のコメントの中に書いてあります。それが納得いかないのです。

論文の内容についてはここではふれませんけど、最も納得がいかなかったコメントは、
「それが(この論文によって)最初になされたわけではないはずだが(英語で”most likely”)、著者自身が書いたもの以外の文献が参照されていない。」

「じゃあ、先行研究があることを示してよ!」
とさすがに温厚な私も言いたくなります。だって、反論しようにも、ないことを証明するのは無理ですもん。

反論したいけど、編集者は論文を掲載拒否することを決めてしまったので、同じ雑誌に投稿するなら反論を含めた論文を別の新たな論文として提出するしかないそうな。

もっとも、この論文の中身は、今まで長いこと無視されていたものが実はあるんだ、と主張する論文なので、査読をパスするとなると、査読者がそれを認めたことになるわけです。そう考えると、査読者もより慎重になるだろうし、難しい判断を迫られるんでしょう。

ただ、そうだとすると、常識を覆すような論文ほど、論文誌に掲載されづらくなるというジレンマが生じるかもしれません。

次の投稿先は日本光学会のOptical Review誌。こんな理不尽なコメントだけはやめてくださいね。…なんて、ここで言っても仕方がないか…

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ニュートンのリンゴの木

滞在先のイギリスの研究所のコーヒーマシーン(無料)のところで居合わせた人と、ちょっと立ち話しました。

わりと最近までこの研究所に勤めていた日本人の方の話題になりました。

「彼はEnglish bearが好きだったんだ」

ん?English bear? テディベアのことか?
大人の男性でテディベア好きって珍しいなあ。そんな趣味があったのか・・

「Teddy bear?」

「No, no, beer!」

ネタにしか聞こえないと思いますが、ホントだからしょうがない。


さて、この研究所はNational Physical Laboratory (NPL)というのですが、なんとあのニュートンのリンゴの木があるというのです(下に写真)。

といっても、元の木を切って植えたもの(接ぎ木というんですかね)らしく、アメリカのNISTという研究所にもあるそうです。それどころか調べてみたら、NPLの木から接ぎ木したものが東大にもあるようです。

まあ、あんまり細かいことは置いといて、せっかくだから見に行ってみるかと場所を聞いて行ってみました。しかし、確かにそこに一本木が立っているけど、なんの表示もない。冬なのでリンゴどころか葉っぱもない。そのときは一人で行ったので半信半疑で、本当にこれかなあ、と思って見ていると、

枝がごそごそといって、

ボトッと

リスが落ちてきました。


ニュートンですらリンゴだったのに。

実は私は自分で思っている以上にすごいのかもしれないと、勝手に気を良くするのでした。

最初から最後まで、下らなくてすみません。

DSCN0797_convert_20110215091400.jpg

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何をもって正しいとするのか?

私、一週間ほど前から4カ月の間、イギリスの研究所に滞在する予定になっております。

到着して一週間たって、落ち着いてきたかなあという感じです。

ロンドンの近郊なので、週末はロンドンにでて観光もできるし、すばらしいです。

さて、イギリスと言えば飯がまずいという悪評もございますが、要は食にこだわりが少ないんですね、この辺の人々には。

スーパーにいくと、冷凍食品など電子レンジでチンすればできるものがやたらと充実しているんです。明らかに生鮮食品よりも多いです。電子レンジさえあればお米やパスタなどを含めてなんでも食べられそうです。キッチン共同のアパートに住んでいるけど、電子レンジ以外誰も使っているのを見たことないし。

男の一人暮らしでもそこそこのものが簡単に食べられるという意味では、ちょうどよい場所かもしれません。

では、本題です。

イギリスと言えば、ニュートンなど誰でも知っているすごい科学者を輩出してきたわけですが、そうした偉大な物理学者の一人であるディラック(1902-1984)の記事について(パリティ、Vol. 26 No.02 2011-02, pp.14-23)。

無口で感情移入することがないとか、お父さんが厳しかったとかいろんなことが書かれていますが、「数学的な美しさの原理」を追求し、量子電磁力学の理論に出てくる有名な「くりこみ」という手法が数学的に美しくないとして抵抗し続けたそうです。この辺のことについて感想を書いてみます。

物理というのは物体がどのような法則に基づいて運動するか、などを明らかにしていく学問なわけです。数学的に美しい理論だから正しいとは言えないはずなのです。やはりそこは、実際に法則どおりになっているか、実証する必要があるわけです。私のような実験屋からすれば、実証されなきゃ仕方ないよなあ、と思うわけです。

しかし、さらに進んで、理論的に予測されたことが実際に観測されたとして、じゃあその理論が絶対あっているか、他に説明がつくような理論が本当にないのか、と考えると、証明しようがないと思うんです。もちろん、「そんなこというなら他の理論を考えて説明してごらんよ。でなけりゃこの法則を破るような実験データをだしてごらんよ。できないくせに。」と言うことはできます。そして、誰も否定できないのなら、科学的に正しいということになると思います。

しかし、数学と違って、絶対に他の理論では説明つかないとか、絶対にその法則が破れないとかは、やっぱり証明しようがないんです。そう考えると、ディラックのような理論家が、数学的な美しさを追求して、数学的に美しいものを正しいとするのは、分かる気がします。

とはいえ、どんなに実験結果と整合していようと、数学的に美しくないから正しくないと言ってしまうのもすごいと思いますけどね。

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プロフィール

バラッくま

Author:バラッくま
色々あったのち東京深川在住の科学技術系の研究者。
クマに似ている。最近はカピバラにも似ている。
専門: 量子エレクトロニクスなど。
休みのときは、(有休を取ってまでして)落語、スキューバダイビング、スポーツ観戦(相撲など。両国が近いのでうれしい。)、音楽鑑賞などを少しずつ。

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