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何をもって正しいとするのか?

私、一週間ほど前から4カ月の間、イギリスの研究所に滞在する予定になっております。

到着して一週間たって、落ち着いてきたかなあという感じです。

ロンドンの近郊なので、週末はロンドンにでて観光もできるし、すばらしいです。

さて、イギリスと言えば飯がまずいという悪評もございますが、要は食にこだわりが少ないんですね、この辺の人々には。

スーパーにいくと、冷凍食品など電子レンジでチンすればできるものがやたらと充実しているんです。明らかに生鮮食品よりも多いです。電子レンジさえあればお米やパスタなどを含めてなんでも食べられそうです。キッチン共同のアパートに住んでいるけど、電子レンジ以外誰も使っているのを見たことないし。

男の一人暮らしでもそこそこのものが簡単に食べられるという意味では、ちょうどよい場所かもしれません。

では、本題です。

イギリスと言えば、ニュートンなど誰でも知っているすごい科学者を輩出してきたわけですが、そうした偉大な物理学者の一人であるディラック(1902-1984)の記事について(パリティ、Vol. 26 No.02 2011-02, pp.14-23)。

無口で感情移入することがないとか、お父さんが厳しかったとかいろんなことが書かれていますが、「数学的な美しさの原理」を追求し、量子電磁力学の理論に出てくる有名な「くりこみ」という手法が数学的に美しくないとして抵抗し続けたそうです。この辺のことについて感想を書いてみます。

物理というのは物体がどのような法則に基づいて運動するか、などを明らかにしていく学問なわけです。数学的に美しい理論だから正しいとは言えないはずなのです。やはりそこは、実際に法則どおりになっているか、実証する必要があるわけです。私のような実験屋からすれば、実証されなきゃ仕方ないよなあ、と思うわけです。

しかし、さらに進んで、理論的に予測されたことが実際に観測されたとして、じゃあその理論が絶対あっているか、他に説明がつくような理論が本当にないのか、と考えると、証明しようがないと思うんです。もちろん、「そんなこというなら他の理論を考えて説明してごらんよ。でなけりゃこの法則を破るような実験データをだしてごらんよ。できないくせに。」と言うことはできます。そして、誰も否定できないのなら、科学的に正しいということになると思います。

しかし、数学と違って、絶対に他の理論では説明つかないとか、絶対にその法則が破れないとかは、やっぱり証明しようがないんです。そう考えると、ディラックのような理論家が、数学的な美しさを追求して、数学的に美しいものを正しいとするのは、分かる気がします。

とはいえ、どんなに実験結果と整合していようと、数学的に美しくないから正しくないと言ってしまうのもすごいと思いますけどね。
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テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

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プロフィール

バラッくま

Author:バラッくま
色々あったのち東京深川在住の科学技術系の研究者。
クマに似ている。最近はカピバラにも似ている。
専門: 量子エレクトロニクスなど。
休みのときは、(有休を取ってまでして)落語、スキューバダイビング、スポーツ観戦(相撲など。両国が近いのでうれしい。)、音楽鑑賞などを少しずつ。

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