金の卵は埋れているのか?

人参をみじん切りにしようとしたら、切れ込みの入った輪切りになってしまいました。

分かる人にしかわからないと思いますが、本題です。

今日は、パリティ、Vol. 25 No.02 2010-02, pp. 34-40から。以下タイトルと簡単な要旨のみ引用します。

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ブラック・スワンを探せ

マーク・ブキャナン(小野嘉之 訳)

掲載か掲載拒否かの判断は、科学的革新に対し多分に狭量で、保守的な対応になる傾向が強い。私たちは、革新的なアイデアを枠外に押し出しているのではないだろうか。
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ここでは、ブラックスワンとは誰にも予言出来ず、予言のチャンスさえ無いような、ごくまれにでてくる成果を指しています。これに対して、ホワイトスワンというのは、パラダイムを維持し、確立された考え方に基づいて出てくる成果をいいます。

内容としては要するに、本当に価値のある研究成果というのは、出てきたときにはどれほどの価値があるのか誰にも分からないようなものなので、それを正当に評価するのはとても難しい。こうした研究が冷や飯を食わないようにするにはどのようなシステムが必要なんだろうか?といったことです。著者はイギリスの方で、文章に出てくるのは主にアメリカですから、別に日本に限ったことではなく、世界的な問題だということでしょう。

学会で注目されている分野で卓越した成果を上げ続ける研究者は、とても目立ちますけど、ホワイトスワン狙いということなんでしょう。予算はこういったところにたくさん流れてきます。そしてハイレベルな競争にさらされます。立ち止まっている暇はないでしょう。ブラックスワンのことなんて、考える余裕すらないと思います。これは科学業界全体の傾向だという趣旨のことが本文に書いてあります。しかし、ブラックスワンこそが科学の進歩にとって重要であるならば、これが潰されていくようでは由々しき事態でしょう。

研究の評価というのは難しいと思います。論文の本数とか、掲載された論文誌の格(これはれっきとして存在します。近年ではインパクトファクターという指標でランク付けされています)とか、そういう基準は客観的ではあるんでしょうけど、ホワイトスワンの白さを評価しているだけかもしれません。実際、先駆けになるような研究や、ノーベル賞の対象になるような研究は、さほど有名でない論文誌に載っていることが多々ありますからねえ。自分の主観でもいいから、内容をちゃんと見ることが重要なんでしょうなあ。

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バラッくま

Author:バラッくま
色々あったのち東京深川在住の科学技術系の研究者。
クマに似ている。最近はカピバラにも似ている。
専門: 量子エレクトロニクスなど。
休みのときは、(有休を取ってまでして)落語、スキューバダイビング、スポーツ観戦(相撲など。両国が近いのでうれしい。)、音楽鑑賞などを少しずつ。

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