スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

蓮の葉っぱにもナノテク

先日ETCを取り付けたのですが、装置を購入したお店が思い出せず、

「スターバックス…ピザハット…あ、イエローハットだ!」

同業他社のオートバックスから食べ物を伝って車屋に戻るんですね、

と、しょうもないことに気づいたところで、本題です。

今日は応用物理学会誌、第79巻第3号(2010) pp.248-252から。以下、タイトルと要旨のみ引用します。

************************************
超はっ水・超親水技術の進展

   高井 治

蓮や里芋の葉が、水滴をコロコロはじいているのを見たことがあるでしょう。水をはじく表面の性質を「はっ水性」と呼んでいます。逆に水がベタッと濡れる表面の性質を「親水性」といいます。はっ水性の中で、特に蓮の葉の上の水滴のように、水滴がコロコロした状態を「超はっ水性」と名付けています。蓮の葉の表面に似た表面を人工的に作製すれば、超はっ水表面が得られるわけです。このような表面の応用は広く、いろいろな分野で期待されています。ここでは、透明な超はっ水膜の作製と応用、また超はっ水/超親水パターン化構造と応用について述べます。
************************************

はっ水性というのは、普通に生活していてよく目のあたりにすることですし、実用上からもとても重要だと思うのですが、意外とよく分かっていないことも多いのでしょう。そもそも、はっ水性を示す物理量や単位って、聞いた事ないですし。実際には、水滴をおいたときの表面と水滴の接線がなす角度を「接触角」とよんで、はっ水性を定量的に評価しているそうです。蓮の葉のような超はっ水性を示すものだと、接触角が150度以上に及ぶのだそうです。もうほとんど水滴が球体の状態で乗っかっている感じですな。

はっ水性は、表面の細かな突起に起因しているそうです。例えば、蓮の葉の場合だと、表面に10ミクロンくらいの間隔で規則的に突起が存在していて、更にその突起を細かく見てみると、ナノメートルサイズの小さな突起の集まりになっているとのことです。自然というのは凄いものです。こんな構造やメカニズムを何も参考にせずに人間の頭脳だけで考え出したとしたら、もう、天才としか言いようが無いでしょうな。

本文では、人工的に透明な超はっ水膜を生成する技術や、はっ水性を利用した立体的細胞培養などについて書かれています。透明な超はっ水膜に関しては、有機シリコン化合物から気相中での反応によりナノ粒子的な酸化シリコンを合成し、透明な基板上に堆積させていくのだそうです。ただ、通常凹凸があると光を透過せずに散乱してしまいますので、うまいこと凹凸を調整して、我々の目で見える波長の可視光を散乱しないようにするのだそうです。本文では結構あっさりと書かれていますけど、ここら辺に難しさやノウハウが隠れているようにも思えます。

応用範囲は広いでしょうねえ。ワイパーのいらない車についても言及されていますが、素晴らしいでしょうね。他にも、濡らしたくないものはいっぱいありますから、いろいろと面白そうです。今後の進展が楽しみです。

気に入っていただけたら1クリックを
にほんブログ村 科学ブログへ


スポンサーサイト

テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

バラッくま

Author:バラッくま
色々あったのち東京深川在住の科学技術系の研究者。
クマに似ている。最近はカピバラにも似ている。
専門: 量子エレクトロニクスなど。
休みのときは、(有休を取ってまでして)落語、スキューバダイビング、スポーツ観戦(相撲など。両国が近いのでうれしい。)、音楽鑑賞などを少しずつ。

FC2カウンター
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
気に入っていただけたら1クリックを
人気ブログランキングへ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。