カーボンナノチューブをどう使う?

バレンタインのチョコレートといって妻が買ってくれたJean-Paul Hevinの高級チョコレートを妻が食べてしまいました。

あとでコアラのマーチで穴埋めして欲しいと思いつつ、本題です。

今日は、雑誌パリティ、Vol. 25 No.01 pp.10-12から。以下、一部を引用します。

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世界最小の白熱灯
ナノ世界でのプランクの法則

加藤雄一郎

 …

・一本のナノチューブで作った白熱灯

米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のグループがつくった世界最小の白熱灯は、たった一本の多層カーボンナノチューブだけでできている。カーボンナノチューブは炭素を六角格子状に並べたグラフェンを筒状に巻いた構造をもち、筒が1層のみのものを単層カーボンナノチューブ、何層もあるものを多層カーボンナノチューブという。UCLAのファン(Y. Fan)たちは、直径13 nm, 11層からなるカーボンナノチューブを1本だけもってきて、電極を両端につけて長さ1.4 μmのフィラメントとした。これに十分大きな電流を流せばジュール熱により高温になり、熱放射が起こる。可視光領域でも十分な光量が出ていて、まさにナノスケールの白熱灯である(余談だが、肉眼でもみえるという話である)
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カーボンナノチューブというのは、(現在)産業技術総合研究所および名城大学の飯島澄男先生によって発見された、直径数十nm(1 nm = 100万分の1mm)以下の炭素でできたチューブです。このとてつもなく細いチューブで、白熱灯を作ったと言うんです。このさきの本文では、黒体輻射プランクの法則という、量子力学を生む上で非常に重要だった事柄について述べられています。プランクの法則は物体のサイズが放射の波長よりも十分に大きいことを仮定して導かれているようで、こんな小さい物体からの黒体輻射がプランクの法則を満たすのか、という議題で進んでいます。結果だけを言えば、彼らの実験条件の範囲内ではプランクの法則を満たしている人のことです。

まあ、本文の内容はここら辺で置いておいて、一体この白熱灯が何の役に立ちそうかをこの分野の素人の私なりに考えてみます。まず、これを一般家庭の照明に使うことは考えられないでしょう。ナノの世界での光として用いるんでしょうけど、ナノのサイズで光るものといえば、半導体量子ドットというものがあります。生体分子もナノサイズで光るものの一つでしょう。特に光の単色性という点では半導体量子ドットに分があるんじゃないかと思います。カーボンナノチューブがそう特別かと考えると、私にはよく分かりません。

しかし、半導体量子ドットは基板の中に生成されるもので、狙った場所に作ることが難しいですが(最新の情報を知らないので今は違うかもしれません)、カーボンナノチューブは単独でできるはずですし、高精度に操作する技術もありそうですから、そいつらを基板の上に一個ずつ配置することができそうな気がします。だからどうしたと言われると答えられませんが、ナノの領域で狙いを定めて光と物質を相互作用させるような研究には向いているのかもしれません。

以上、勝手に使い道を考えてしまいました。おそらく専門家間では、もっとすごいことを考えているんじゃないかと思います。

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バラッくま

Author:バラッくま
色々あったのち東京深川在住の科学技術系の研究者。
クマに似ている。最近はカピバラにも似ている。
専門: 量子エレクトロニクスなど。
休みのときは、(有休を取ってまでして)落語、スキューバダイビング、スポーツ観戦(相撲など。両国が近いのでうれしい。)、音楽鑑賞などを少しずつ。

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