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超微細スローモーションの究極[学部生・院生向け]

アメリカで行われた国際会議から帰ってまいりました。

税関で待ちながら、初めてアメリカの国際会議に行った時のことを思い出しました。

税関の人に、”How are you?”と言われて、”How are you”と答えた日のことを。

あいさつなんて考えてしゃべりませんからね。

Good morningにはGood morning、Good eveningにはGood evening、

でも、How are you にはHow are youではないんですねえ。難しいものです。

あの頃から少しは進歩したかなあと思いつつ、本題です。


今日は、日経サイエンス2010年11月号pp.77-85, 「極微の世界をとらえるナノムービー (A. H. ズウェイル)」より。

ナノサイズ(100万分の1mm程度)の領域でフェムト秒(1000兆分の1秒)という短時間に起こる現象を動画にするという話です。すさまじいですな。

動画が、
http://www.scientificamerican.com/blog/post.cfm?id=nanomovies-ultrafast-electron-micro-2010-08-11にあります。グラファイトという炭素構造のナノ結晶が、太鼓の膜のように振動する様子だそうです。フレームの幅は24ミクロンで、振動数は10 GHzから100 GHzだそうです。非常に小さな領域の高速な動きが鮮明にわかるんですねえ。

「4次元電子顕微鏡法」と名付けられています。電子顕微鏡ではあるのですが、試料に物理現象を開始させるきっかけと、観測用の電子を発生させるタイミングをレーザーで与えます。このレーザーがフェムト秒レーザーパルスという、1000兆分の1秒程度という一瞬の間だけ発生するレーザーなんです。だから、非常に高い時間分解能が得られるんですねえ。

電子顕微鏡自体は市販されていて、高価ですが自分で開発する必要は現在ではほとんどないと思います。しかし、このような新規な手法を開拓するなら、自ら作れないとダメなんでしょうね。すべての装置を、というわけにはいかないでしょうが、自前で作れるというのは独創的な研究をするうえで重要な要素の一つなのでしょう。

また、パルスレーザーの方はフェムト秒からアト秒(フェムト秒の1000分の1)の領域に入ってきているようです。こういう究極的な技術というのは、とどまるところがなさそうです。

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テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

バラッくま

Author:バラッくま
色々あったのち東京深川在住の科学技術系の研究者。
クマに似ている。最近はカピバラにも似ている。
専門: 量子エレクトロニクスなど。
休みのときは、(有休を取ってまでして)落語、スキューバダイビング、スポーツ観戦(相撲など。両国が近いのでうれしい。)、音楽鑑賞などを少しずつ。

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