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「恣意的」について考えてみる

朝の連ドラの結婚式のシーンを見て、自分の結婚式を思い出しました。

そういえば、三段重ねの盃を下からいっぺんに持ったなあ。

だってそういう形の、一体型だと思ったんだもん、と言い訳しつつ本題です。


筑波大学の長照二教授という方が、不適切なデータ解析をして論文を発表し、論文撤回の勧告に応じなかったという理由で、2008年に大学から懲戒解雇されました。長氏はこれを不服として大学と裁判で争っていましたが、先日地裁は長氏の全面敗訴となる判決を下しました。

とりあえず、長氏側のホームページのリンクを貼っておきます。内容と関係ないですが、髪型がとても特徴的な方です。(大学側はぱっと見つかりませんでした)
http://www.cho-teruji.org/

1年ほど前になりますが、日本物理学会誌(Vol.64, No. 4, pp.303-305)に解雇に抗議する田中茂利氏の投稿と、大学側の反論とが載っておりました。私の専門ではないし、とても詳細に調べることはできないので、本当のところは私には分かりません。ただ、印象として、大学側の主張はただ手続きの方法と決定した結果について述べているだけで、なぜそういう結論に至ったのかがほとんど分かりません。とりあえず一つだけ、「それはないだろう」と思う箇所を挙げると、「PoP論文(指摘された問題点を詳細かつ厳密に再検討した論文だそうです)が採択されたことは研究不正が存在しない証拠にはならない」というところです。これでは不正がなかったという証拠を持って来いと言われているようなものです。これじゃあ、告発された時点で負けといっても過言ではないでしょう。

裁判についてはこれ以上は触れずに、データ不正等についてちょっとだけ主観的に書いてみます。今回の事件は、全く無いデーターを捏造したのではなく、得られたデータをどう処理するかが問われているわけです。そこに恣意的な部分があってはならない、ということなのでしょうが、これは判断が難しいと思います。なぜなら、少なくとも意図をもって実験して、意図を持ってデータ処理しないと、何も成果が出てきません。なにげなく実験器具を並べて、出てきたデータを無の境地で解析すると成果が出るなんて、ありえませんもん。まず信号のかけらすら出てこないでしょう。絶対信号が出てくると長いこと信じ続けて、おぼろげながら出てきた信号らしきものを何とか頑張ってある程度明瞭にして、自らの主張を展開できるようにデータに適切な範囲で処理を施し、論文にまとめる。これは完全に研究者としての能力です。ただ安全なだけのデータ処理をしたら、逆に能力を疑われるかもしれません。もろに誤解されそうですが、恣意的なことと研究者の能力は表裏一体な部分もあると思うんです。おそらく明確な基準もなくて、研究者各々の主観によるところも大きいと思います。

真相は分からないですけど、あまりに倫理を厳しくしすぎて何も実験しない方がお得、なんてことにならないように祈るしか無いです。

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テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

バラッくま

Author:バラッくま
色々あったのち東京深川在住の科学技術系の研究者。
クマに似ている。最近はカピバラにも似ている。
専門: 量子エレクトロニクスなど。
休みのときは、(有休を取ってまでして)落語、スキューバダイビング、スポーツ観戦(相撲など。両国が近いのでうれしい。)、音楽鑑賞などを少しずつ。

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