光と音でガン治療

先日、妻が遠出中に定食屋に行ったら、宇宙飛行士の毛利さんを見かけました。

さすがつくばですね。あんな所にいるんですね。

あとでなんでサインを貰わないんだと妻に怒られましたが、本題です。

今日は、パリティ、Vol. 25 No.03 2010-03から。以下タイトルとちょっとした要旨のみ、引用します。

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光音響変換の医療応用 がん診断からがん治療へ

スタニラフ・エメリャノフ、ペイ=チー・リー、マシュー・オドネル

光が音を出す現象を利用した高感度医療用画像技術が開発され、がん診断と治療への応用が期待されている。
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光が音に変わる、というのは、稲妻が光って雷鳴がとどろくのが例だそうですが、こうした光音響変換をがん治療に応用する研究が進められているとのことです。

基本的にパルスレーザーを照射することによって媒質の熱状態が変化し、それが温度、密度、そして圧力の変化を起こすことによって超音波がでて、それを観測するとのことです。この手法だと、光吸収係数の違いがコントラストになります。他の方法、例えば超音波を照射して密度や圧縮率といった機械的性質の違いを得る超音波像とは全く異なっているそうです。光音響画像と超音波画像を両方取れる装置があり、前者では例えば血液中の酸素などを検出でき、後者では血流や組織の硬さなどを得ることができるそうです。

この光音響法を応用して、がん細胞を破壊する研究が進められているとのことです。まず、10万分の1 mmくらいの金のナノ粒子にがん細胞に対する抗体を固定させておき、ナノ粒子を細胞の中や表面に蓄積させます。金ナノ粒子は光吸収材として働くので、レーザーを照射することでがん細胞だけが加熱されるとのことです。また金のナノ粒子は、特定の波長付近で共鳴的に吸収が大きくなる性質があり、その波長はサイズと形状で変わりますから、異なるサイズや形状を持つ金粒子を使い分けて、より選択的に観測したり、破壊したりもできるようです。

私も少しだけ金ナノ粒子を使ったことがあります。下手をすると金粒子が寄り集まって塊になってしまうこともあったような。そうなってしまうと、共鳴の効果がなくなりますから、そこはまあ、うまいことやるんでしょうなあ。「超音波・光音響画像と標的治療との複合システムには輝く未来がある。」と書いてあります。私たちの命に直結するテーマですから、ぜひ進展を期待したいものです。

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テーマ : 自然科学
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プロフィール

バラッくま

Author:バラッくま
色々あったのち東京深川在住の科学技術系の研究者。
クマに似ている。最近はカピバラにも似ている。
専門: 量子エレクトロニクスなど。
休みのときは、(有休を取ってまでして)落語、スキューバダイビング、スポーツ観戦(相撲など。両国が近いのでうれしい。)、音楽鑑賞などを少しずつ。

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